EC-CUBE3.0系の帳票文字

EC-CUBE3.0系には、デフォルトでは帳票出力機能はついていません。

帳票とは、所謂、オーダーが入った後の商品発送の際、同梱したり別送領収証の発行などに同封したりする時に印刷する「納品書」的なものですが、2.13系にはあった機能が無くなっています。

この帳票機能は、後から機能追加できるように、株式会社ロックオンさんが無償プラグインとして配布されているので、導入されている方も多いと思います。

帳票出力プラグイン
こちらの無償プラグインを導入すると、受注管理>受注マスターで検索した受注データ一覧から、帳票出力したいデータにチェックを入れ「その他>帳票出力」メニューで2.13系同等の帳票「お買上げ明細書(納品書)」をPDFで出力(PDFをプリンターで印刷)する事が出来るようになります。

ただ、常々気になっていたのは、この帳票の一部の文字列が潰れてとても読みにくい・・・
という所です。

具体的には、

総合計金額
お買上げ明細
[ご注文日]
[ご注文番号]

の4か所の文字列。

PC画面上のPDF表示は勿論、そこそこのプロユース向けのプリンターで出力しても文字が潰れています。

さて、この部分ですが、フォント指定をちょちょっと直して、読みやすくしておこうかな・・・と思っても、パッと直せるようになっていません。

実はこの文字列は、CSSやプログラム上で文字列に対しFONTやBOLDなどが指定されてる訳ではなく、PDFそのもののフォーマットに埋め込まれている物なので、そのフォーマットごと作り変える必要があります。

ご存知の方も多いかと思いますが、PDFの帳票などは、原寸mm単位で座標を取って描画位置を調整しなければなりませんが、EC-CUBEが動的に吐き出す位置を変えたり、罫線位置を変えてしまうと、その調整も結構面倒な事になります。
ササっとやっつけるには、元データを下敷きに、トレースした新たな版下を作ってしまう。
という所になるかと思います。
当然ながら目的は文字を読みやすく、ということなので、罫線をトレースした後、文字列部分はお好みの読みやすいフォントにするなどの変更を加えた版下を制作してPDF化します。

そうして作り直したPDFフォーマットを上書きすれば、下記の様にスッキリと読みやすい表示が出来るようになります。

【帳票出力プラグインのデフォルトPDFフォーマット】
帳票出力プラグイン(デフォルトフォーマット)フォントイメージ
帳票出力プラグイン(デフォルトフォーマット)PDF

【作り直したPDFフォーマット】
帳票出力プラグイン(新フォーマット)フォントイメージ
帳票出力プラグイン(新フォーマット)PDF

PDFの作り直しは、ちょっとだけ面倒な作業ですので上記のPDFをそのまま保存して、EC-CUBEの下記ファイルと同じファイル名にリネーム後上書きアップロードすれば、直ぐに変更できるかと思います。

【PDFフォーマットの場所】プラグインの中(プラグインインストール後に生成されます。)
/app/template/admin/OrderPdf/nouhinsyo1.pdf

読みにくいなぁ・・・と感じられた方は、お試しください。